ウェルネスという言葉は、心や身体が健やかなことを表します。とくに身体が健康で心地よい状態であるためには、上手に食事をとり、適切に運動することが欠かせません。 私たちのクリニックは、地域の高度医療機関との緊密な連携を保ちながら、内科一般の外来診療を行いますが、同時に、中高年者の生活習慣病の予防と生活の質の向上に重点をおき、最新の栄養学に基づいた食事指導や、今注目されているノルディックウォーキング、院内多目的室における筋力トレーニング・ストレッチなど運動指導を通じて、皆さんのウェルネス達成のお手伝いをいたします。 食事(ダイエット)や運動については、近年多くの医療情報が氾濫し誤解が少なくありません。主治医の責任は個々の患者さんに的確な道筋を示して、そのルートから外れないようサポートすることですが、私たちはメディアや講演会など社会活動を通じ、正しいダイエットの啓蒙や効果的な運動の普及活動も積極的に行っています。 ウェルネス ササキクリニック |
医師 佐々木巌、東京都出身。
昭和59年日本大学医学部卒業、医学博士。
専攻は内科学、呼吸器病学、運動生理学。
平成5年開業以来、高血圧や糖尿病、高脂血症などの生活習慣病の患者様を対象に、外来治療として運動療法を取り入れ、世界スポーツ医学会議(1998)、アメリカスポーツ医学会総会(1999)などで研究発表、薬物療法に代わる治療法としての評価を得ています。
生活習慣病、肥満症、メタボリックシンドロームの予防治療。高血圧、動脈硬化を始めとする循環器疾患、気管支喘息などの呼吸器疾患、糖尿病、骨粗しょう症、更年期の漢方治療など。
肥満やダイエットについてお悩みの方も、お気軽にご相談ください。
地中海式食事法は健康に有益であることが医学的に証明されています。日本も含め世界中どこでも、自然の幸に恵まれた地域では、その食事の恩恵が人々に健康と長寿をもたらすのです。地中海の食事は脂の多い肉は少なく、海の幸や、新鮮な野菜、豆類などをよく摂るなど、伝統的な和食との接点が多いことも特徴の一つです。
メタボリックシンドロームは、肉食に多い動物性脂肪と甘い菓子やソフトドリンクに含まれるショ糖の摂りすぎ、さらに日々の運動不足が原因です。コンピュータと車の普及が、肥満や糖尿病患者を増加させており、メタボ(肥満)改善には、日常、消費カロリーを増やす工夫が必要です。多忙で運動できない人でも、こまめに歩き身体を動かすことで、運動不足を解消できます。まずは和食をベースにした毎日の食事バランスをチェック、次に一週間あたりの運動量を算出し、どのように不足分を補っていくかがポイントです。
このコーナーでは、これまでに当クリニック院長が執筆した出版物をご紹介します。予防医学を柱とするクリニックの診療方針としてもこだわり続け、また自身の生活スタイルにも取り入れて長年実践してきた食事や運動の方法論を、分かりやすく解説しています。
佐々木巌著、大学教育出版 臨床医学や疫学調査で、その有益性が高く評価されている地中海式ダイエットは、減量に効果が認められながら、単なる減量法ではない最も優れた食事療法のモデルで、リバウンドが少なく、持続可能性(sustainability)が高いことが特徴です。 当クリニックの肥満外来でも取り入れている地中海式ダイエットには、もうひとつ、肥満(メタボ)や糖尿病の発症を予防するという魅力的なエビデンスがあります。最近体重のコントロールが今一つ、検診でメタボや生活習慣病を指摘された美容と健康に関心の高い現代人に、長年地中海式ダイエットを啓蒙、実践してきた院長が書き下ろした一冊。 |
佐々木巌著、大学教育出版 高血圧や糖尿病、肥満症など生活習慣病の患者さんに、10年以上の運動指導歴を持つ医師である著者が、クリニックでの臨床成績をもとに、フィットネス(健康増進)エクササイズとしてのノルディックウォーキングの活用法をわかりやすく述べています。 始めに、日ごろ運動不足で体重コントロールが困難な人、またメタボリック健診で肥満や血圧、血糖異常を指摘された人のために、ノルディックウォーキングを柱としたトレーニングの基礎と理論を解説。単に有酸素運動だけでなく、自宅で出来る簡便な筋力トレーニングの方法やノルディックウォーキングのポールを使ったウォームアップ、クールダウン(ストレッチ法)にも言及し、フィットネスのために必要なトレーニングの4要素をトータルに紹介しているところに特徴があります。 さらに、高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満症(メタボリックシンドローム)、骨ソショウ症など疾患別に最適な運動処方を、患者さんの視点に立ってわかりやすく解説。最新の栄養学に基づき、健康のための食事法についても一章を設けています。 |
佐々木巌著、柴田書店 サレルノはヨーロッパ最古の医学校が生まれた南イタリアの都市。温暖な気候と自然の幸に恵まれた地中海世界でもとびきり美しいこの景勝の地に、宗教、文化、生活習慣の異なるラテン、ギリシア、ユダヤ、サラセンから四人の医師が集まり、何が健康にとってもっとも大事なことかを論じ、小さな衛生学の読本が作られました。 「食」を中心に入浴法や睡眠など、今日の言葉で言えば生活習慣の注意事項を予防医学の見地から、一般大衆にわかりやすく解説したのが、このサレルノ養生訓です。 喧騒とストレスに満ちた現代日本から、豊かな自然と健康的な食事があふれる地中海世界に思いを巡らせ、ダイエット(食生活、食習慣)の本来の意味を問い、病気と生活習慣の関係を改めて考える一助になって欲しいとの願いをこめた著者の、日本語への初訳です。 |