日ごろ運動する時間がとれず体重コントロールが難しい人、ストレスが多くリフレッシュしたい人、高血圧や糖尿病の予防・治療に効果的な運動を始めたいと思っている人にぴったりな運動が、今日本でも流行し始めたノルディックウォーキング。日本で運動習慣がある人の割合は2割にすぎませんが、9割の人が運動を楽しむ北欧フィンランドでは、ノルディックウォーキングが大人気。クロスカントリースキーから発展したノルディックウォーキングは、自分の体力に応じて、誰もが安全に楽しむことができるフィットネスエクササイズです。 |
ノルディックウォーキングは北欧フィンランドで生まれたスポーツ。もともとノルディックスキー選手のオフシーズントレーニングとして発展し、10年ほど前から市民のフィットネス(健康増進)エクササイズとして取り入れられました。現在北欧諸国だけでなくドイツ、オーストリア、スイス、フランス、イタリアなど欧州全域、さらにアメリカ、カナダなど世界30カ国に広まっています。国際ノルディックウォーキング協会(INWA)公認インストラクターの院長が、自ら実践してクリニックの運動療法に取り入れています。あなたもご一緒に歩きませんか。 |
ノルディックウォーキングは両手に持ったポールで地面を交互に突きながら歩くエクササイズです。歩くときに上半身の筋肉も使うため、首から肩にかけて筋肉の凝りを軽減させ、二の腕を引き締める効果もあり、通常のウォーキングに比べて20%もエネルギー消費をアップさせることができます。また膝や腰が悪い人は、ポールを使うことで下半身の負担が26%減り、バランスのよい安定した歩行が可能になります。こうした理由からふだん運動習慣のない人でも長時間の歩行(有酸素運動)が可能となり、当クリニックでは主として肥満者や高齢者の運動療法として取り入れています。 |
1)ポールの長さ まずポールの長さを決めましょう。肘を90度に曲げた高さにグリップが位置するようにポール丈を調節します。一般的に身長×0.68が目安となります。 2)ハンドストラップ ポールのグリップ(握り部分)にはハンドストラップが付いています。ストラップに通した手はマジックバンドで楽に固定します。このストラップのおかげで、歩行中にポールが手からすり落ちることがありません。 3)歩くときの姿勢 あごを引いて胸を張り、肩は張らずにリラックスさせます。歩幅はやや広めにとり、上体はやや前傾姿勢を保ちます。ポールを付いて歩く際、重心が前方移動する感覚をつかみましょう。 4)ポールの用い方 ポールを持った腕はしっかり前方に振り出します。ポールで地面を突く位置は、両足の中央付近。このときグリップはしっかり握り、ポールで地面を後ろに押しやるようにします。突いたあとは手を緩めて、グリップは開放します。 |
毎日ライフ 2008年1月号 掲載 2007年秋、大井埠頭中央海浜公園で開催されたノルディックウォーキングのイベント記事。初心者がノルディックウォーキングを始める際の注意点や用具の選び方、基本的な動作などが解説されています。また高血圧やメタボリックの人に対するノルディックウォーキングの有効性を解説しています。 A4サイズ PDF形式:563KB ダウンロード 記事の閲覧には「Adobe Reader」が必要です。こちらからダウンロードできます。 |